私が生涯かけて、おまえを護ると誓う──
「太古の島」を二分する弦月国と焰弓国。
かつて、古の精霊族が棲む島だった――。
弦月大公国の第三公子・珠狼は、焰弓国に占拠された水晶鉱山奪還のために国境に向かっていた。
道中、足に矢傷を負った青年・レイルに出会い、旅を共にする。
無垢な笑顔だが、どこか危うげで儚さを纏うレイルに珠狼は心奪われていく。
公子として個人の感情に溺れるべきではない、と想いを必死に抑え込む珠狼。
だが焰弓軍に急襲された際、レイルの秘密が明らかになり――?