北国ジアーナの末の皇子であるイリーナは、姉に成り代わり、
冷酷と評される東の大国ガラシェザードの次期王子・ファイサルのもとへ嫁ぐ。
ある日、街を視察したイリーナはガラシェザードで流行している奇病について知ることになる。
幼少から疫学や特産の薬品関係の知識をつけていたイリーナは
その『紅華病』に興味を持ち、調べることに――
しかし、それにファイサルが気づき、「余計なことに首を突っ込むな」と初めて行動を制される。
しかし、人々を救いたいというイリーナの熱意はファイサルを動かし、
ともに行動をするようにつれ、イリーナもファイサルが民への思いやり深い王だという尊敬を深めていった。
しかし日が経つにつれてどこか余裕がなくなっていくファイサルをイリーナが問いただすと、
ファイサルの左右の踵には花の形の赤い痣があり――!?