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松浦だるま 特集

松浦だるま先生 インタビュー


2巻発売に合わせて松浦だるま先生にご自身についてと作品について語って頂きました。

──ペンネームの由来は?
 小学校の頃に「漫画家になりたいのだからペンネームを考えなければ」と思い立ち、完全に語感のみで決めました。だから達磨が特に好きなわけでも、詳しいわけでもありません。綺麗な漢字とか格好良いカタカナが入った名前には絶対にしたくないと考えていました。苗字は本名です。

──漫画家になろうと思ったきっかけは?
 いつだったかは覚えていませんが、小学校入る前くらいには漫画家に照準を合わせていた気がします。きっかけも覚えていませんが、たぶんなんか描いたものを大人が適当に褒めたために調子に乗ったのだと思います。

──一番好きな小説・漫画などありますか?
 好きな漫画はありすぎてひとつに絞れないのですが、手塚治虫先生や水木しげる先生の作品が好きです。小説は、お恥ずかしい話なのですがあまり読んでおらず…。読まないとやばいと思い、最近、純文学とか齧り始めました。現時点では川端康成の「雪国」最高です。

──作画環境など教えてください。
 ペン入れまではアナログで、トーンはデジタルで貼っています。
NIKKOのGペンとパイロットの筆ペンが好きです。
カラーは下描きだけアナログで描いて、あとは全部デジタルです。
最近は作業用BGMをアシスタントさんにお任せしており、昭和特撮主題歌や地方CM、あと、あやしい健康食品のセールストークとユーロビートを同時再生するなど、意味のわからない空間が出来上がっています。

──制作秘話は何かありますか?
 制作秘話と呼べるほどのものはないのですが、累の設定が固まるまでの過程としては、最初はキスで入れ替わるというアイデアだけあり、怪談の累ヶ淵を知ってからはそれをモチーフに「美醜」というテーマを入れました。累ヶ淵というと落語の「真景累ヶ淵」が有名ですが、そちらではなく、元になった江戸時代の実話怪談のほうです。醜い女性が夫に殺され、後妻の娘に憑依して祟ったりてんやわんやある話で、すごく面白いんです。

──精神ではなく容姿が入れ替わる設定の理由は?
 「美醜」がテーマとしてあるので、容姿というか「顔」のみをピックアップして見せるためです。
精神の入れ替わりでも話は成立するのですが、感覚的に「痛み」のようなものが足りないと感じます。実際、かさねたちは入れ替わるときに肉体に痛みを感じているわけではありませんが、体や精神を残して、「顔」だけが別物になる。「顔」を捨てる。ぬすまれる。ひき剥がされる。そうした目には見えないグロテスクな感覚が「痛み」としてあると思っています。

──口紅を選んだ理由は?
 キスで起こる事件なのでアイテムは口紅だろうという単純な思い付きです。
化粧や赤色の呪術的要素に惹かれたというのもあるかもしれません。

──気を付けている点は?
 シリアスなものを描くということに対してまだ恥じらいがあるので、そのへんを取っ払って作品に没頭するよう気を付けています。
普段が不真面目でふざけた人間なので…。
そしてふざけたいときはツイッターをやります。すると止まらなくなるので、やりすぎないように気をつけています。

──累よりも相手のほうが感情移入できる読者が多いと思いますが?
 顔を奪われる恐怖を感じてください。
かさねに感情移入したい場合は、顔を汚してから街へ繰り出すなどすると可能になると思います。私はノーメイクで都会に出ると、かさね化します。

──2013年を振り返って一言お願いします
 「信じられない」です。 デビューできたことも、単行本が出たことも、今までの自分から考えるととても信じられません。
去年の中ごろまでは事務のバイトしてましたし。漫画家になりたいとは常々思っていましたが、本当になれるとはあまり思っていませんでした。持ち込み先で担当さんから名刺貰うまでは…。
自分が今インタビューをお受けしている事も嘘のような話です。まんが王さんにはHPでも店頭でも「累」を推していただき、本当に有難かったです。今回のインタビューの件も含め、御礼申し上げます。
そしてこの場をお借りして、累1巻を買ってくださった方々にも。
今後も盛り上げていきますので、引き続きお読みいただけましたら幸いです。
ありがとうございました!

累 -かさね- 最新巻


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