内容紹介
外車ディーラーの営業・三津田が知人から紹介され訪ねた客先は、夥しい数の蝶が舞う和風邸宅だった。
主の亜久里は変わった男で、職業も不明。
ただ、29という年に似合わぬ金を持ち、三津田にとっては逃したくない客だった。
だから、その誘いを断れなかった。
「車、買って欲しいんだろう?」
「それは…脅迫だ」
詰りながらも三津田は、求められる前からその唇を欲していた。
そんな三津田を見透かすように、亜久里は妖艶に笑う。
「必ず、貴方を捕まえるって決めていた――」
主の亜久里は変わった男で、職業も不明。
ただ、29という年に似合わぬ金を持ち、三津田にとっては逃したくない客だった。
だから、その誘いを断れなかった。
「車、買って欲しいんだろう?」
「それは…脅迫だ」
詰りながらも三津田は、求められる前からその唇を欲していた。
そんな三津田を見透かすように、亜久里は妖艶に笑う。
「必ず、貴方を捕まえるって決めていた――」